雪の殿様

江戸時代、下総国古河藩(現在の茨城県古河氏)に

「雪の殿様」と呼ばれていた藩主がいた。

その名を土井利位(としつら)といいます。


古河藩主でしたが、幕府老中としての務めをし、
藩の政治、幕府政治ともに功績をあげたとして知られています。
そして
好学で多趣味の人物としても有名だったのですが、

なかでも「雪の結晶」を顕微鏡で観察、記録し、
日本で初めての観察図鑑「雪華図説(せっかずせつ)」を著したことで、
それらの雪文様がデザイン化され、雪華文様として江戸の町で
大流行を巻き起こしました。

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「雪華図説」
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この「雪華図説」には観察方法も記されています。

1.雪が降りそうな寒い夜、あらかじめ黒地の布を外にさらして冷却。

2.舞い落ちる雪を、その布で受ける。

3.かたちを崩さぬよう注意して、ピンセットで取り黒い漆器の中に入れる。

4.吐息のかからぬよう「蘭鏡(顕微鏡)」で観察する。

当時の顕微鏡です。
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雪の結晶をこれでみて、その形状の面白さに
感動をしたんだと思います。

雪の結晶、本当に綺麗ですものね。

「なんで、こんなに沢山の種類があるんだぁ〜〜〜?」


観察の結果、この土井利位は183種類の結晶を記録したそうです。


この「雪華図説」の誕生の裏に、もう一人の立役者がいました。

古河藩家老・鷹見泉石(たかみせんせき)です。

鷹見泉石は土井利位藩主の補佐役でした。
オランダ語を学んでいて、蘭学者との交流をとおして
当時鎖国で入手困難だった海外情報や資料を収集していた者で、
蘭鏡(顕微鏡)を土井利位にわたし自然科学へ導き、
「雪華図説」の編纂にも関わったとされています。

あれ、、、

たかみせんせき?
鷹見せんせき?

どこかで聞いた名だなあ〜、と思いきや、、

渡辺華山が描いた国宝の絵、、、、、
あの絵の、、、、この人物ではないですか、、、、

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「鷹見泉石」渡辺華山

面白〜い繋がりです。


さて、この雪の結晶を用いたデザイン!!

土井利位自身も、自身の身の回りのもののデザインに徹底的に取り入れたらしいのです。


印籠
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着物
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他にも、茶器、香炉、風呂敷、袱紗、鞍、刀装具、襖、
雪華の型のお菓子、手紙の料紙、、、などなど、、


この雪華文様は利位の官名「大炊頭(おおいのかみ)」にちなんで、
「大炊模様」と呼ばれています。


今の古河市の街角にはこの「大炊模様」がいたるところで使われているそうですよ。
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雪模様はクールですよね!!!




かっちりとした幾何形体の応用なので、
和もののなかでも、欧米っぽさを感じる模様ではないでしょうか。

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和模様の話でした。040.gif

by hamaremix | 2017-01-09 17:46 | いろとかたち | Comments(0)