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浜本隆司ブログ オーロラ・ドライブ

hammererix.exblog.jp

浜本隆司のブログ

「風」に込められた想い

高3の時の担任の原田先生は、
内気で地味な存在だった私のことは覚えてられてなかったと思うのですが、

もし、お会い出来ていたのだったら、
マン研の部長で卒業アルバムでマンガを描いた者です。
と言えば思い出されたかもです。
また、卒業後も3年間毎年一回、
大学受験の内申書をもらいにあがり、お手数をおかけしました。
って言えば、そうだったって思い出されたかなぁ。


当時は先生等と関わりをもつという
感覚が全くなかったので、
それっきりでした。

けれど同窓会をへて、
個展の案内を先生に出せばってアドバイスを遊楽から
もらって、手紙を沿えて送ったのですが、
先生は来られませんでした。

先日奥様に伺ったところ、
その頃はもう病院で治療をしていましたねぇ。
ということでした。

でも、40年ぶりに先生に自身の活動の案内を
見て頂いただけでも良かったです。


その件があってか、
亡くなった先生の書画集に巡り会い、
それをどうしても手に入れたいという衝動で
先生のお宅(アトリエ)まで伺うというところまで、
自分が動いていました。
衝動が人を動かしますねぇ。


まぁ、今年の同窓会はどうしようかって思っていた時に
これまた遊楽から
「この年になったら、みんなどうなってるかわからんよ〜」っていう言葉で
行く気になったのですが、
お陰で、マン研の顧問だった宮畑先生に会えたし、
今年2月に亡くなられましたが原田先生の書の活動のことを
知る機会ができました。


「風」に込められた想い_d0218056_10595999.jpg


先生の1979年作の「風」

アトリエでみた「風」に感動したのですが、
それがこれだったかどうかは分りません。
がこれとっても好きです。

画集には先生の文章がこの文字の貢に記されています。

とんぼや とびなおしても 元の枝

このトンボの境地を実感している今
この今を確認しえても
次の枝がどこにあるのか 見えそうにない
然し 飛び上がってみようとは思う
飛び上がることでしか
己の存在が確かめられないのだから
明日のことは明日自身が思いわずらうことにして


この書と文章は
先生が40歳あたりの頃のものと思われます。
自身の次なる着地点が見えないということが書かれていますね。

先生自身の「書の向かうべき方向が見えない」
ということと
「飛び上がることしか
己の存在を確かめられない」
つまり字を書くことでしか、次の着地点は見えないのだという
先生の当時の書家としての立脚点がよく分る
制作ノート的言葉でした。





明日はあしたの風が吹くということでしょうか。
by hamaremix | 2014-07-24 11:40 | アート | Comments(2)
Commented at 2014-07-24 19:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2014-07-25 08:04
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。

by hamaremix