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浜本隆司ブログ オーロラ・ドライブ

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浜本隆司のブログ

生誕100年 津高和一 架空通信展

こんばんは。(いつもこんばんはですね、笑)
今宵はとっても寒いです。衣替えができてなくて、秋冬ものが手元にないんです。
夏物を重ね着してしのいでます。

さて、今週は西宮市大谷記念美術館で「テント美術館とはなにか」という
少し変わった名の展覧会が始まります。
私も一点、作品を出品します。
(実は新作ではなく、7月にギャラリー白の展覧会「THINK FUTURE」で公開しました
「フェニックス」を出しています。)
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最初は去年制作の「仙遊」を出そうとずっと思っていたのですが、
今見るリアリティを考えて、震災以降に描いたこの絵を出すことにしました。


この展覧会の正式名称は「生誕100年 津高和一 対話のための展覧会 架空通信展」です。

展覧会の内容を語ろうとすると、とても長くなるのですが、
少しだけ説明しますと、、

ポスターのコピーには
「1980年代。津高和一が主宰した夙川公園での実験的展覧会。なにがここまで人を引きつけたのか」となっています。

1980年代前半に私は大阪芸大に在籍していました。20代前半、
3回生になって私は抽象絵画ゼミの泉茂先生のゼミを専攻したのですが、校舎の同じ階のもうひとつの抽象絵画のゼミにこの津高和一ゼミがありました。

泉先生はハードエッジの抽象でモダニズムの西洋的、津高先生は日本的な書などに通ずる東洋的と
対照的なお二人でした。

当時私は、現代美術のモダニズムの流れをとても意識していて泉先生の仕事ぶりに感銘していたのですが、津高先生の東洋的な無限を感じさせる感性にもゼミを超えて密かに興味をもっていました。


芸大在籍時にこの津高先生が、西宮の夙川沿いの公園に
テントをヅラーっと並べて、その中で展覧会を行うという
テント美術展の企画をたてられました。

当時「なんでテントで展覧会なんだろう?」と素朴な疑問を持ちながらも、
芸大関係の方や友人も多く出品されるというので、私も誘われて出品したのです。

当時私はゼミに入った間もない頃だったのですが、
初めて現代美術的なオリジナルな絵画に取り組んでいたので、
発表が出来るならと、
この第一回目のテント美術展に出品しました。

どんな展示なのか、開催初日に行ってみると、
その長ーいテントの入り口の正面のとてもいい場所に学生の私の作品が飾られているではありませんか。すごく嬉しかった記憶が今でも残っているのですが、
展示にあたられた、彫刻家、故森口宏一さんが、
「これいいので、一番正面に飾った」
と、言って下さったのです。

このテント美術展は確か、その後毎年続けて確か5回まで行われました。

(今回の展覧会でその当時の様子がどのように表されているのか、とても楽しみです。)


そしてしばらくして、主宰の津高和一先生は阪神淡路大震災の時にお亡くなりになったのですが、

津高先生のゼミで長く、副手をされ、先生の様々なお手伝いをされていた画家の吉田廣喜さんが
津高和一先生の精神を受け継ぐ形で、「架空通信懇談会」なるものを
2000年半ば立ち上げられました。

吉田さんとは縁があって、私はその会に関わるようになりました。

この架空通信懇談会では、幾つかの美術企画を行っていたのですが、
一番大きな活動は2007年から兵庫県立美術館で行ってきた
「架空通信 百花撩乱」展です。

毎年100人以上の方に参加して頂いてのとてもスケールの大きい展覧会です。
テント美術展のような実験的要素はないのですが、
今の時代にあわせて、しっかりとプロデユースされたものでした。

今回はそんな流れがあって出品することになりました。

話は変わりますが、この日曜日、
同じく架空通信懇談会のメンバーである、野崎謙さん(芸大の先輩)が
西宮市美術協会展に出品されていて、観に伺ったのですが、そこで
津高先生に関するレクチャーが津高和一先生のこの展覧会を企画された
大谷美術館の学芸員の池上司さんによって行われました。

殆ど終わりかけの頃に到着したので、残念ながらお話は聞けなかったのですが、
最後の津高先生の在りし日の映像を見ることができました。

80年前後の頃のものでしょうか、
NHKの番組でアトリエ訪問のようなものでした。

津高先生のアトリエとその制作風景が見れたのですが、
それは、とても興味深いものでした。
話にはよく聞いていたのですが、伺ったことのない先生のアトリエの光景とお庭、
また先生の収集されたインカ文明のオブジェなどなど、、、

お庭でのパーティー?ですか、映像にちらっと、泉先生や元永さんが映っていたので、
そこは、とても懐かしかったです。

80年代前後、時代はとても明るく無邪気で、社会、美術界も
未来に対する可能性が、満ちていたような気がしました。


「生誕100年 津高和一 対話のための展覧会 架空通信展」

10月8日(土曜)〜11月27日
10:00~17:00

西宮市大谷記念美術館

入場料一般800円です。
by hamaremix | 2011-10-04 02:19 | アート | Comments(0)