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浜本隆司ブログ オーロラ・ドライブ

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浜本隆司のブログ

空と海によって

今年は大阪の陣から400年目に当るのと、
空海が高野山を開創してから1200年目にあたるということが、
街中でアナウンスされてますね〜。

大阪の陣に関しては、関西が関東に負けたという歴史の始まりが
ここにあるわけで、その400年後の現在の
アンチ徳川がアンチ巨人に繋がるわけです。笑

ということで、わりと市民への広がりがありますが、

それに比べて高野山1200年というのは、
高野山、真言宗、真言密教、法曹界、の方がたには大きな記念に
なるでしょうが、
宗派の違うものには、かなり縁が遠い記念になるのでしょうか?

然し、日本史好きには、空海が
仏画仏像好きには密教美術の宝庫として
高野山1200年は
興味が湧きあがるきっかけになるのではないでしょうか。




空と海によって_d0218056_8222142.jpg
ということで、

「高野山の名宝」展/あべのハルカス美術館を見てきました。

この美術館で開催されたものは、大体見ていますが、
今回の展示が一番見応えがありました。
そんなに多い量の展示ではなかったですが、
ディスプレイの効果(見せ方の魅力)があって、
仏像がとてもいい環境でみれました。
見せ方大事です。

その存在を、これまで知らなかったのですが、
このポスターになっている
運慶作の「八大童子」が本当に良かったです。

展示もこれを中心に飾られているのもありますが、
強い印象が残りました。

クリエーターとしてはただ良かっただけではだめですね〜、
少し言葉を選ばないと、、、

その「八大童子」というのは、密教の仏像である
「不動明王」の取り巻きです。
「不動明王」一体でも
十二分に尊く、民衆に仏の教えに背かないよう
見張り、怠け者に喝をいれる存在ですが、

童子たちは、不動明王よりは少し柔和な存在のように見えます。
ですが、基本笑顔はありません。

「八大童子」の素晴らしさは、
その体型にあります。
子供をモデルに立たせて、これらを作ったのでしょうが、
身体のプロポーション、骨格、筋肉などが、
人間の容姿とうりに厳格であることです。

また衣服の表現など時に絵画的にデフォルメされたりしていますが、
全く無理のない自然に見えます。

それとなによりも「顔」がいいんです。
「八大童子」のうち6体が運慶作なんですが、
運慶の作り出した6体の顔には
雅(みやび)があり品もいいんですよね。
髪型の変化も飽きさせないし、
6童子の個性が、それぞれにキャラが際立ってますね。
みんな小太りってとこは共通ですが、、、笑

となんぼ言葉で言っても全く伝わりません。


後、一週間です、
興味はあるものの、迷われている方は是非行くべきです。
行くと必ず「良かった」思うはずですから。




展示内容の仏像たちとは別にとっても感動できたことがありました。

それは空海を紹介する文章のなかにありました。
「〜空海は命をかけて真言密教の基盤を作り、承和2年(835)
永遠に人々に救いの手を差し伸べるとの誓いを立てて、
この高野山で入定されました。」
という何気ないエピソードの文です。

突然、「永遠に人々に救いの手を差し伸べる」というカ所に
が〜んときました。

永遠ということは、今も、死後から今まで、、
そしてこれからも、、、


高野山の上から私たちをづ〜〜と見守られていたという
イメージの像が浮かびました。

そして、日本という国が、
いろいろあっても、ここまで、世界のどの国よりも
穏やかな世界であるようになったのは、

づ〜〜っと空海が人々に救いの手を指し伸べてきたからではないか?

などというとんでもないことに考えが至ったわけです。



もちろん、さらに考えると空海だけでなく、
民衆のことを考えて行動し願う偉人が
この国には沢山いたからこそだと思いますが、、

by hamaremix | 2015-03-02 09:08 | 神様 | Comments(0)

by hamaremix