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浜本隆司ブログ オーロラ・ドライブ

hammererix.exblog.jp

浜本隆司のブログ

2011

2011年は私にとっても、特別な1年でした。

年が明けてすぐのギャラリー白での『トリビュート』展
岡本太郎氏に捧ぐ太陽の塔を描いた「芸術の光」を発表したことで、
新しい作品の展開に大きく一歩踏み出し、

その後この年に描いた4枚の具象的な作品で
今後、自分が進むべき表現方法に
確信を持つことができたからです。

また7月に、
ギャラリー白のクンストのグループ展、
「THINK FUTURE/子供たちの子供たちの子供たちへ」展
コンセプト作りと、自身の作品制作において、

3.11の東北地震を経て、私達アーティストが
どのような作品が制作可能であるか?ということについて
取り組むことができたということも大きかったと思います。


この展覧会に参加するアーティスト達に
次のようなコメントを伝えました。

長くなりますが、以下がその内容です。

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「子供たちの子供たちの子供たちへ」

この展覧会は私たちが未来の人々(子供たち)に向けて、どのような
メッセージを発することがが出来るのかということを、考え、試みる
作品展です。

私たちの日々の行いや営みは、現在をよりよく生き、そして個人の、家族の、
そして社会の「幸福」を追求するものですが、
それは突き詰めて考えていくと、私たちの次世代、またその次の世代、つまり
未来に生きる人々の幸福に繋がるものであって欲しいという願いが含まれている
ものではないでしょうか。


21世紀になり10年。私たちの生活空間にネット環境が大きなコミュニケーションツール
として台頭してきました。今後ますます社会における重要性が増しています。

ネットがジャスミン革命のような、以前では考えられなかった政治的変換をも
可能にしていることは、私たち人間の大きな財産です。

世界と繋がるネット社会は本来、リアルな充実感を手助けするメディアとして
すさましい威力を発揮してはいるものの、一方ではリアルな繋がりがないまま、
ネットでの繋がりに終止してしまうことで、現実感の充実感がどんどん失われて
きている層も拡大してきていることも事実です。

そのネット環境の危険が現代のもっとも大きな課題としてクローズアップされているのも
確かなことです。

そうした現代のなかでどのようなリアルな表現が可能であるか、
次世代に受け継ぐものとして何を表現するか、

それぞれのアーティストがそれを自身に問いかけながらの
制作のメッセージを問う展覧会である。


アートの作品というのは、現代に生きる人々へのメッセージであるのですが、
それと同時にその作品は形として残るということから、必然的に未来に生きる人々への
メッセージにもなるわけです。
今回の制作では、その未来に向けたメッセージ性の部分をクローズアップして、
制作して頂ければ、展覧会全体として意義のあるものが生まれるのではないかと考えています。

もちろん、個々の作家の方々には自身の本来のテーマでもって自由に制作を行ってもらいますが、
その制作過程において、未来の人々(子供たち)に向けてという視点を少し含めて
考えて頂ければ結構です。


私たちアーティストは今この時代の閉塞する社会のなかで、現在に生きる人々に向けて
リアルに伝わる表現の可能性を模索しています。
と同時にそれは同時に未来に向けてのメッセージを孕んだものになります。

どのように明日へむけた希望を見いだすことができるのかと、、


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この展覧会に私は「フェニックス」を完成させ、発表しました。

2011_d0218056_223989.jpg



そしてその作品の解説です。
「フェニックス」

宇治平等院の屋根に居る「鳳凰」をテーマに作品化出来ないかと考えていました。
鳳凰をデッサンしたりしていたのですが、「復活」のイメージを強く表現したいと
構想を重ねていくうちに、「鳳凰」の居るべき場所に子供たちを描くという着想を得ました。

 3.11の後の最初の作品で、私なりに津波や原発事故以後の
日本人のこころに届く絵にしたいと強く願って描いた一枚です。


2011年
この年の初めに仏像検定を取得しました。(C級)
また、このブログも始めることができました。

何よりも今までで、一番発表の多い年にもなりましたね。
by hamaremix | 2013-03-11 22:54 | アート | Comments(0)

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